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トゥルーラブストーリーの魅力とは


引き寄せられるが如く…
 私がこのゲームの存在を知ったのは、発売から数日経った1996年12月19日のことでした。きっかけは、たまたま読んだ公式ガイドブック(攻略本)です。第一印象は「最近こういうゲームって流行ってるよなぁ」という感じでしたが、特徴的な絵柄が気に入り、ずっと気になっていました。そして、初めての出会いから約2ヶ月後に初クリア。それ以来ずっとこのゲームの虜です。
 トゥルーラブストーリーの魅力はいろいろあります。その中で特に「コレがいいんだよなぁ」という点を並べてみました。「なるほど、そういうのっていいよね」と思ったらぜひ遊んでみてください。


パラメータより大事なことがある
 少々乱暴に言えば、恋愛シミュレーションゲームは主人公のパラメータを上げ下げして、女の子の理想に近づけながらご機嫌をとるのが基本的な流れで、その努力の見返りとして女の子が惚れてくれる。だいたいこんなところではないでしょうか。
 トゥルーラブストーリーではスタート時に勉強や運動といったパラメータを5段階で決めることになっています。しかし、このパラメータは自由に決定できるのでオール5のパーフェクトな主人公も簡単に設定できます。しかも、パラメータはゲーム中に増減しないので維持する努力もいりません。そして、パラメータの値で展開が変わることはあっても、この値でなければダメというケースはほとんどありません。では、プレイヤーは何をやればいいのかというと、好感度と呼ばれるパラメータを高めることにあります。しかし、この好感度も真面目にターゲットだけを追っていれば最終的には必要な値になっていることが多いのです。
 このゲームは自己鍛錬より会話やイベントといった実際の行動が重要視されていると言えます。そして、パラメータは自然とあとからついてくるのです。例えばすべてのパラメータがすべて1というダメ人間で、理想とする男性像のパラメータが非常に高い桂木さん(初代トゥルーラブストーリーのヒロイン)を狙ってみるとどうなるでしょう。かなり苦労しそうですが、決してそんなことはないのです。

切なさという魅力
 恋愛シミュレーションゲームは、お目当ての女の子に接近して結ばれることが目的です。そして、目指すはもちろんハッピーエンドです。では、トゥルーラブストーリーの場合はどうでしょう。お互いの気持ちを確かめハッピーエンドで終わりますが避けられない事実があります。そう、転校です。せっかく想いが通じても、ずっと一緒にいることはできないのです。主人公は卒業したらこの街に戻って来ると誓い転校することになります。エンディングの最後に、その後の二人はどうなったかというくだりがあります。そこではお互いに電話や手紙のやりとりをしているとあります。そして、今でもお互いに好きだということが分かります。切なさがあるからこそ、お互いの気持ちがより強くそして嬉しく感じられる。トゥルーラブストーリーは切なさが魅力という不思議なゲームですが、これはクリアするとよく分かると思います。
 余談ですがRでは、その後の二人のシーンで主人公の心情がポジティブなものへ変更されています。これは最良のエンディングを迎えた時に表示されるのですが、私は以前のものも好きです。Rで変更されたのは「離れてしまえば終わり」というネガティブな言葉に抵抗を感じるという意見を反映したためだそうですが、高校生という多感な時期です。「相手を信じていても不安になることがある」そういった気持ちを表現するための言葉だったんじゃないかなと思うのです。

普通であることの素晴らしさ
 トゥルーラブストーリーはよく現実味があると言われます。これは登場人物や風景、そしてゲーム中で繰り返される生活が現実的だからでしょう。どこかで見たような町並み、通学していた学校に似ている校舎、そして隣りのクラスにいたような気がする女の子。それらは、何か特徴があるわけではなくただ普通なだけです。この普通という特徴のなさが、このゲームの肝です。例えば登場する女の子に注目してみてください。このゲームには様々なタイプのキャラが登場しますが、髪の毛の色から性格まで「こんなヤツはいない」と感じることは少ないはずです。
 加えて、このゲームがリアルに感じる理由に時代設定があります。トゥルーラブストーリーの舞台は主人公の通う高校です。決して自分の通っていた学校と同じではないけれど「学食はなかったなぁ」とか「プールは屋外だったよ」など、いつの間にか昔のことを思い出しています。このゲームが魅力的に感じる人は恐らく高校を卒業して10年くらい経っている人でしょう。もしかしたらトゥルーラブストーリーは懐メロなのかもしれません。
「簡単」だから続けられる
 トゥルーラブストーリーはとてもお手軽なゲームです。まず、平均的なプレイ時間ですが、3時間から5時間といったところでしょう。これなら一気にクリアするのはそれほど大変ではありませんし、すぐに「じゃあ、次いこうか」という気にもなります。難易度もそれほど高いとは思えません。ゲーム中に何度も選択肢が現れますが「選んだら終わり」というものはほとんどありません。また、そういった選択肢は常識で考えれば選ぶべきではないとすぐ分かるレベルのものばかりです。こう書くと底が浅いように思われそうですが、そんなことはありません。確かに底は浅いかもしれませんがその代わりに底が広いため、何度でも繰り返し遊べるのです。
 トゥルーラブストーリーは経過を楽しむゲームです。エンディングに至るまでの過程をいかに楽しめるか。これが大事だと思うのです。そして、それは繰り返し遊ぶことで段々と分かってくるものなのです。

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